始まりはアコム、そしてカードローンを数社、最後は東京都から融資を受けました。
私が借金生活をするきっかけとなったのは、不倫が元で結婚した夫の、前妻さんへの慰謝料による金銭的負担が大きかった為です。
夫のお給料が手取り約20万円、私のパート代が月3万程度の収入の中で慰謝料は毎月10万円を10年間という、かなり苦しい状況下での生活をしておりましたので、家計が大赤字へと転落するのに半年もかかりませんでした。
しかし約束は約束、公正証書を交わしているため慰謝料から逃げる事はできず、赤字分を消費者金融アコムで借りては埋めるという生活が始まりました。
限度額は30万からスタートしましたが、あっという間にギリギリの額まで借りてしまい、しかしうまくできているもので返済だけは最低額を毎月返していたのが信頼に繋がったのか、もう借りられるお金が底をついた・・と思った頃に限度額を50万に上げませんか?との話があり、あの時は正直、心底救われた気持ちになりました。
そもそもアコムを借入先に選んだ理由もとくになく、ただテレビCMでしょっちゅう流れていたのと、確か当時テレホンカードなどが貰えるキャンペーンがあった事、そしてATMの横にはアコムの宣伝用ポケットティッシュがたくさん置いてあり、返済の帰りにいつも10個程貰って帰っていました。
せめてこれくらいはしないと、毎月の利息の数字の大きさにやりきれなかったからです。
ギャンブルや交際費での借金であれば自制すれば改める事が出来ますが、私の場合は何しろ10年間10万円を仕送り続けるという環境に縛られていたので、
限度額が50万になったとしてもあっという間に足りなくなり、次に借りたのはアイフル、OMCでのカードキャッシングも利用しました。
そして数年後にはアコムとアイフル、OMCの3社へ返済するお金が無くなってしまい借金だけが雪だるま式に増えて行きました。
どうにも首が回らず、東京都の保証協会で行っている利息の安い融資制度に助けを求めました。
融資額は200万、ここでアコムとアイフルを全て完済します。
そして残金が100万少し、OMCはキャッシングだけでなくショッピングでも利用していたので、こちらを完済してしまうと手元にほとんど残らず不安でしたので、都の融資の残金は銀行に残しておきました。
アコムもアイフルも最低額での返済(1万円)しかしていなかったので、あのペースで返していたらおそらく10年経っても完済できなかったのではないかと思っています。
とにかくお金を借りた事への罪悪感よりも、お金を借りなければ生活が成り立たないという虚無感、惨めさで精神的にかなり追い詰められました。
たった一つ、お金を借りて良かった事があります。
それはもう二度と、お金を借りてはいけないと悟れる事。
借金では人の人生は成り立ちません、自分で働いて身の丈にあった生活をしなければならない、それを痛いほど感じました。
そしてお金を借りて悪かった事、それは、借金グセがつくという事です。
困った時はすぐキャッシング、というクセがつくともう大変です。
その前に、自分自身で切り詰められるものがないか、光熱費や食費など、少しでも節約に力が入っているか、物欲に駆られていないか、自分をきちんと見つめ直してから、それでもダメならキャッシングという選択でなければいけないと思います。
完済するためのアドバイスもたった一つです。
とにかく前倒し、これしかありません。
最低額だけ返済していたら絶望的に借金は終わりません。
ある時また借りてしまいスタート地点に戻されます。
ですから1万円が最低返済額のところを毎月2万円ずつ返済していくんです。
そのために食費や通信費など、あらゆるものを削って1万円を捻出するんです。
こうやって倒していかないと借金は終わりませんし、ひとたび前倒しのコツが分かってくると今度は返済が楽しくなってきます。
ゴールが見えないマラソンでは返す気力も失ってしまいますが、毎月確実にゴールまで近づいているんだという実感があると、来月はもっと頑張ってゴールまで近づこうと思うようになります。
結局は意識の問題というところが大きいのかも知れません。
私は家計簿をつけて無駄に出て行くお金をとにかく抑えました。
そして家の中の不要品は買取業者やオークションに自ら出品するなどして、そういったお金も全て借金返済に充てるのです。
完済した時の気持ち良さは、苦しかった分だけ大きいです。
借金地獄という言葉がありますが、私はポジティブに返済天国という言葉で締め括りたいと思います。
終われば都、です。